2024.03.13
高砂市教育委員会 / 生涯学習課文化財係
文学部 / 史学科
M.A. 2017年 修了
入学当初から漠然とではありますが、歴史関係の仕事に就きたいと考えていました。その中で史学科の先生方にアドバイスをいただきながら、進路を決めていきました。
大学・大学院在学中から兵庫県内の発掘調査現場でアルバイトをさせていただきました。そこで、たくさん学ばせていただいた経験から、県内での就職を目指していました。その中でも高砂市には、史跡石の宝殿及び竜山石採石遺跡など魅力的な文化財が多く、そうした文化財を守りたい。そしてこうした文化財の価値を発信し、未来へつなげる仕事がしたいと考えて入庁しました。
主に高砂市の遺跡に関わる業務を担当しています。埋蔵文化財と言います。開発事業にともなって発掘調査を行いますが,発掘は掘ったら終わりではありません。調査して出土した土器や石器などの遺物を整理し,学界や市民に広く知ってもらうために発掘調査報告書を作成します。また,出土した遺物を大事に保管し,展示施設でわかりやすく市民の方々に見ていただく工夫を凝らします。
これ以外にも,有形・無形・民俗文化財など埋蔵文化財以外に関する業務はもちろん,市で開催する様々なイベントにも携わります。
「日本考古学実習」(※現在は「日本考古学資料研究」に名称変更)や「博物館実習」の授業です。出土遺物の整理・報告方法や発掘調査の手法を学ぶ「日本考古学実習」では,道具や器材の使い方など現在行っている仕事のやりかたの基本を学びました。また「博物館実習」も,自分たちの手で展示物を作り,他の受講生と協力しながらわかりやすく展示を行う授業でしたので,これも今の仕事に直接繋がる作業の基本を学ぶことができました。
史学科名物行事?の研修旅行です。歴史の現場に立ち,歴史を体感できたのはとても有意義な経験でした。同行してくださるのは,もちろん専門家の先生方。史跡を歩きながらの解説は,教室での授業よりはるかに迫力のある,貴重な時間を過ごしました。
まだまだ職員としては力不足で、知識をつけたり経験を積んだりして成長を実感していきたいです。そしていつかは「高砂市の文化財のことは私に聞けばわかる」と胸を張って言えるような職員になりたいと思っています。
史学科は1年生から少人数のゼミ型授業があり、ゼミ決定も早いので、先生方に相談しやすい環境が揃っていると思います。皆さん経験豊富な先生方なので、悩んだらまず相談してみるのがいいのではないでしょうか。
寺沢知子先生(現・神戸女子大学名誉教授)が繰り返し語ってくれた「考古学は遺跡学である」の言葉は,先生ご自身が師から受け継いだ研究の姿勢です。本や論文を読むのは当然ですが,遺跡に立って初めて気づくこと,自分の目でみて初めてわかったことがたくさんあります。恩師の言葉を胸に,自分の足で現場に立ち,自分の目でひとつひとつ確かめることを心掛けています。
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